最高の入門書
本書を読む前までは、微積分に関して数学2B程度の知識しかありませんでしたが、そんな私でも三週間ほどで読破することができました☆
この本の良いところは、読者に適度に考えさせ、かといって突き放さないようなバランスのとれた解説にあると思います。もし紙も鉛筆も用意せず、ただ本書を読み流しているだけだとしたら、初学者はおそらく本書の内容を満足に理解することができないでしょう。しかし、一見して飛躍があるようように思える数式の展開や意味不明な箇所も、よく前の内容を見直し、かつ地道に計算をして確かめてみれば、多くとも三時間程度のにらめっこで十分その疑問を解決することができます。
私は本書を読みすすめている途中、あたかも先生から、「ちゃんと紙と鉛筆を使ってるか??いい加減な読み方ではダメだよ」と言われているような気分を何度も味わいました。そして本書を読む過程でぶち当たった疑問のすべてを自力で解決することができ、微積分の基礎と同時に思考することの楽しさも先生から教わったような気がします。
本書は、これから微積分を本気で学びたいけど、何から手をつけていいのか分からないような文系の大学生に特にお薦めです☆
「厳密な」しかも読みやすい本
序文にある通り、(一度授業等で習ったが、もう一度)理論を一通りきちんとマスターしたいと考えている人向けに、厳密でかつ読みやすく微分積分の理論構成を述べた本。著者の意図は見事に達成されていると思う。「読みやすく」という所に重点が置かれている;いたずらに *厳密* に走らない。私にとっては、こういう「手の抜き加減」或いは「厳密さの程度の使い分け」が非常に勉強になった。つまり、例えば、小平邦彦「解析入門」などで初めて勉強してしまうと、細部にこだわり過ぎてしまい、この「厳密さの使い分け」のような感覚がなかなか身につかないのではないか、と思う。と書いてきましたが、しかし、一度「細部にこだわった」本で勉強した後でないと、この本の「厳密さの使い分け」みたいなことの重要さは感知できないかもしれないか;難しいですね。 ところどころにある、歴史に関するコメントも大変参考になりました。 初学者には(練習問題がない、ということもあって)向かないと思うけど(とは言っても、下手な教科書よりもいろいろな例がたくさん載ってます)、上記のような読者には、最良の本の一つだと思います。私は読了して感動しました。
数学を楽しめる本
多分、微分積分を初めて学ぶ人には向かない。 もう一度、ちゃんと微分積分を理解したい人には最適であると思う。 微分積分というと計算テクニックであるから、多くの公式と解法を学ぶことになるが果たしてこれらを何の疑問もなく使える人は珍しいのではないか。 しかしこの本では、実数の定義から始まり、簡単な関数(三角関数や対数)の定義まで述べられている。 なんとなく知っているつもりで済ませていたこれらのことを、もう一度見直してそのうえで微分積分を学ぶと、この計算法の数学の中での位置づけと重要さがわかってくる。 解説が明快で、図が見やすい。これに加えて、章毎の数学者のエピソードがおもしろく数学に興味がわいてくる、良書である。
裳華房
続 微分積分読本―多変数 線形代数学 集合・位相入門 曲線と曲面の微分幾何 解析入門
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